献辞

この本を、尊敬と賛美を込めて、コンピュータの中に住む妖精に捧げます。

“コンピュータサイエンスに関わる私たちにとって、コンピューティングを楽しむことはとても大事だと私は思っています。コンピューティングの始まりの時期には、それはとても楽しいことでした。ご存じの通り、お金を払うお客様たちが騙されるということがそこかしこで起こり、それからしばらくして、私たちは彼らの不満を真面目に受け取るようになりました。私たちは、あたかもコンピュータをきちんとエラーなしで完璧に使えるようにすることが私たちの責任であるかのように考え始めてしまいました。私はそうは思いません。私たちは、コンピュータを発展させ、新しい方向に向かわせ、家の中で楽しめるようにしておくことに責任があると思います。コンピュータサイエンスのその分野が、ずっとその楽しさの感覚を失わないでくれればと願っています。特に、私たちが伝道師になったりしないことを望んでいます。聖書のセールスマンのような感覚を持たないでください。そんな人たちは、もう世界に十分すぎるほどいます。あなたがコンピューティングについて知っていることは、ほかの人たちも学ぶことができます。コンピューティングをうまくやる鍵が、あなたの手の中にしかないとは思わないでください。あなたの手の中にあるものは知性だと、私は思い、またそうであることを願っています。それはつまり、あなたが出会ったマシンに対して、出会ったときよりも多くのものを見ることができる能力です。そして、それをそれ以上のものにできる能力です。”

---Alan J. Perlis (April 1, 1922 -- February 7, 1990)

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